正しいスキャルプ(頭皮)ケア

正しいスキャルプケアを怠ると、
頭皮の「フケ」「かゆみ」「ニオイ」の原因になります。

順を追って正しいスキャルプケアを理解し、実践しましょう。

 ① 予洗いをする

髪を適度に濡らすだけでなく、あらかじめお湯で
髪、頭皮の汚れは落としておきましょう(予洗い)。

予洗いの目的は・・

  • 汗やホコリ、スタイリング剤等を落とす
  • 皮脂を取れやすくする

特に、男性の場合、女性に比べて皮脂の分泌量が多いため、皮脂で
シャンプーの泡立ちが悪くなります。
また、皮脂の成分は、34℃以下では溶けにくく、頭皮に残りやすくなり、
逆に40℃以上になると、過剰に取りすぎてしまうため、髪や頭皮に悪影響を
及ぼす危険性があります。
よって、髪や頭皮にやさしく、シャンプーを効果的に行うために、
シャワーの温度は約38℃がおすすめです。

 ② シャンプー剤をつける

シャンプー剤は、髪表面につけて、しっかり泡立てましょう。

しっかりと泡立てた泡で、髪と頭皮を洗いましょう。
直接頭皮にシャンプー剤をつけて洗うのはNGです!
泡立つ部分は「髪の毛」なので、髪表面につけて、
しっかりと泡立てましょう。
(泡立ちが悪い場合は一度すすぎ、再度シャンプー剤をつけ、泡だてましょう。)

 ③ 洗う

指の腹を使って、泡で頭皮を洗いましょう。

{ツメを立てて洗ったり、力を入れてゴシゴシ洗うと
頭皮を傷つける原因となります。
ツメを立てずに、指の腹を使って、頭皮全体に泡を行き渡らせ、
泡を使ってやさしく洗いましょう。

 ④ すすぐ(シャンプー剤を洗い流す)

”洗い“と同様に、”すすぎ“にもしっかりと時間をかけましょう。

一般的に”洗い“には時間をかけますが、”すすぎ“は軽視しがちです。
せっかくシャンプー剤で浮かせた皮脂や汚れが頭皮に残っていると、
かゆみの原因になります。
また、シャンプー剤自体が残ることも同様のトラブルにつながりますので、
”すすぎ“も入念に行いましょう。

頭の各部位(前頭部、側頭部、頭頂部、後頭部)を意識して、
それぞれの部位の髪の根元に指を滑り込ませるようにして、すすぎましょう。
目安は、根元が”キュッと“なったら終了です!
後頭部~頭頂部にかけて特にすすぎ残しが多いため、注意してください。

 ⑤ ヘアトリートメント(リンス・コンディショナー含む)をつける

ヘアトリートメントを頭皮につけてはいけません!

ヘアトリートメントは、髪をケアするためのアイテムです。
よって、髪をコーテイングするために「シリコン」が配合されています。

シリコン自体は、髪のダメージをケアし、指通りをよくするため髪につけることに

問題はありません。
しかし、シリコン配合のヘアトリートメントを直接頭皮につけてしまうと、
髪の根元や頭皮がベタつき、ボリュームがなくなります。

ヘアトリートメントは、必ず髪の中間~毛先(ダメージしやすい部位)につけましょう。
頭皮には、頭皮用のトリートメントを使用する事をおすすめします。
頭皮用トリートメントの多くは、シリコンが配合されていないため、
直接頭皮につけても大丈夫です。

頭皮用トリートメントについて

頭皮用トリートメントは、ヘアトリートメントとは違い、直接頭皮につけて
うるおいを補充しながら頭皮をマッサージするためのアイテムです。
また、ハリ・コシを与えて、ボリュームを出すタイプのものもあります。
頭皮用トリートメントでマッサージをすることで、頭皮の血行促進も効果的におこなえます。

頭皮用トリートメントには、クリームタイプやジェルタイプがあります。
男性の頭皮は、女性に比べて皮脂の分泌量が多く、水分量が少ないため、
水分量の多いジェルタイプの頭皮用トリートメントをおすすめします。

頭皮以外のニオイの発生源の一つである”耳の裏“につけてマッサージすると
ニオイ対策に効果的です。

頭皮の血行促進マッサージ

頭皮を動かすマッサージ

頭頂部は血液循環が悪く、毛根部に栄養が行き渡りにくい。頭皮の硬化

頭には、前頭部の前頭筋、側頭部の側頭筋、後頭部の後頭筋しかなく、
頭頂部には筋肉はありません。

なぜ、頭頂部は血液循環が悪いのか・・頭皮硬化の原因

  • 側頭部に比べて、血管が細い。
  • 高い位置にあり、重力により血液が行き渡りにくい
  • 筋肉がないため、自ら動いて血行を改善することができない。

血液循環をよくするには、外から力を加えて動かしてあげること(マッサージ)が必要
頭皮の柔軟化

頭皮用エッセンス(育毛剤)の使い方

頭皮用エッセンス(育毛剤)とは・・

頭皮用エッセンスは、髪を育てるためのアイテムです。
メーカーによっては「発毛剤」とも言い、育毛剤と区別化することもありますが、
健康な髪を育むという意味では、どちらも使用する目的は同じです。
頭皮用エッセンスの成分構成は、水・溶媒(エタノールなど)・育毛成分の大きく3つに
分けられ、それぞの成分の配合割合はメーカーによって千差万別です。
育毛成分については、センブリエキスのような血行促進剤、髪のもととなるアミノ酸などの
栄養分、さらに細胞の機能を活性化させるような成分など様々です。

頭皮用エッセンスのつけ方

頭皮用エッセンスは、タオルドライ後につけてください。
男性は、前頭部や頭頂部といった特定の部位が薄毛になる特徴があります。したがって
薄毛が気になる部分に重点的につけます。
つけた後は、頭皮になじませ、成分を浸透させるために1~2分放置しましょう。
その後マッサージを行うと血行が促進され、より効果的です。

寝る前にはしっかり乾かしましょう。

寝る前にしっかり乾かさないと、3つの問題が起こります。

  • 頭皮の常在菌が異常に繁殖してしまい、頭皮臭などのトラブルにつながります。
  • 濡れたままだと皮膚がふやけて頭皮のバリア機能が弱くなるため、頭皮環境が悪くなります。
  • 濡れた髪(=ダメージしやすい髪)は、枕などとの摩擦によってキューティクルのダメージにつながります。

頭皮のための食事・睡眠

食事

健康な髪と頭皮を育むには、亜鉛やヨウ素などのミネラル類タンパク質、さらに
ビタミン類をバランスよく摂取することが大切です。
不足しがちな場合は、意識的に摂るようにしましょう。
また、脂っこい食事は、頭皮トラブルを引き起こす過酸化脂質を増加させるため、
過剰な摂取は控えましょう。

睡眠

睡眠中は、体の機能を最小限に抑えて回復や修復を行います。
しかし、髪の成長は優先順位が低いため、他の部分のケアが完了するまで、
栄養の供給が滞りがちになり、十分な睡眠(6~8時間が目安)をとらないと
髪は成長しにくくなります。
髪の成長のためにも良質な睡眠をとるように心がけましょう。

成長のゴールデンタイム

午後10時~午前2時が成長ホルモン分泌のピークと言われており、
この時間帯に睡眠をとることで、より効果的に健康な髪や頭皮を育むことができます。

良質な睡眠をとるための4か条

  • 寝室は静かで暗く、適切な温度にする。(室温16℃~20℃、湿度50%前後)
  • 午後から夕方に適切な運動を行う
  • 就寝2~3時間前には入浴し、上がった体温を落ち着かせてから眠りにつく
  • カフェイン、アルコール、ニコチン(タバコ)の就寝前の摂取は控える